高齢大腸癌治療 ESMOの場合
http://annonc.oxfordjournals.org/cgi/content/full/20/1/5
・高齢者の臨床試験が欠いている
・より若い場合と結果は似ているという新しい報告が出つつある
・欧米では、新規癌の60%以上が65歳以上、結腸直腸癌の半数が70歳以上、結腸直腸癌が癌死第二位。
task forceの推奨
- 診断:FOBTと必要に応じて大腸鏡によるスクリーニング。疑われたら、大腸鏡を。診断されたら、画像検査で進行期診断。併存症の評価、精神面も。
- 手術:合併症が予想できる緊急手術は回避、栄養改善にステント考慮、周術期変数などの前向き分析を行う選択手術を行うべき、元気な高齢者では肝転移完全切除の可能性を除外すべきでない
- 直腸がんへの放射線治療:質管理されたtotal mesorectal excision(TME) 、 術前放射線治療は標的量を減少させるよう計画を立てる、術前放射線化学療法は、単独よりも効果的だが、彼らでも75歳以上ではどうかは知らないし、超高齢 者では耐えられないだろう。切除できない場合、長期の放射線化学療法が最適、切除できな下部直腸癌や進行癌では放射線治療を選択
- 化学療法
- a. 術後補助:stage IIIでは、5-FU静注、5-FU/leucovorin、Capecitabine、FOLFOX←75歳以上のデータなし、最も重要なのは、嗜好、 併存症を考慮し患者と臨床医による相談により決めることb. 進行癌: The Medical Research Councilでの結論は、(i) 高齢者での検討も可能, (ii) 80%量から開始する方策もうまく行った, (iii) 5-FUの代わりにcapecitabine使用は、有意に有害事象が増えた、 (iv) その群は、OSが減少した。5-FUに、irinotecanを追加したRCTも可能だった。分子薬剤については、おそらく安全だが、 bevacizumabは高血圧、血栓など起こりやすい。だが、BRiTE studyでは、65歳以下と同等だった。 cetuximabは安全そう。KRAS変異も同様。
- 緩和医療かそれとも、根治療法か:適切なら高齢者でも、化学療法が本当に効果的。5-FUはボーラス静注より持続が効果的で、毒性少 ない、併用療法を選択、capecitabineについては腎機能で減量、Cetuximabとpanitumumabは適応内で使用、より若い患者より も有害事象に違いはなさそう
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コメント
久しぶりにお邪魔します。以前書き忘れたことがあったのでついでに書こうかなと。セツキシマブとパニツムマブについてKRAS BRAF変異で治療効果に差があるという論文、先生はとっくに読んでるかとも思ったのですが、たまたまネットで日本語になってるところみたので書いてみます。去年せいこ先生がしょうどく会で読んでたの。KRAS wildでもBRAF mutationがあれば、下流のシグナルが勝手にactive(?)になって治療効果がでなくなる→ソラフェニブでカバーという流れだったと思います。いまさらですが。http://www.gi-cancer.net/gi/ronbun/2009/ronbun_090301.html
投稿: mika | 2009年3月30日 (月) 09時46分
進行大腸癌を見つけたら、KRAS、BRAF見てから、治療方針を立てるという方向になるでしょうか?
ただ、いずれも変異がなくても、その下流の例えば、MEK、MAPKや他の変異があったら、効果がない可能性がでてこないでしょうか?
全部調べるのも時間的にも経済的にもパフォーマンスは悪そうです。
逆に、最下流で動いていそうな物質の活
性をモニターできれば、どの遺伝子に変異があろうが、抗EGFR薬の効果が予見で
きるはずであると考えてみました。
そういう物質の活性はvitroの系でタグをつけてできるようですが、閾値の設定が難しいようです。
つまり、正常でも活性化している場合や、明らかに変異があっても活性が落ちている場合もある頻度で出てきそう、ということで、
KRAS変異を見て、変異がなければ、Cet使って、効果がない場合のみ、BRAF変異見て、変異があればそうそうに切り上げる、というのが現実的でしょうか。
投稿: 管理人 | 2009年3月30日 (月) 11時23分